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【歯科衛生士本人がリアルに語る】すぐ辞めるのはなぜ?失敗談から学ぶ3つの理由

【歯科衛生士本人がリアルに語る】すぐ辞めるのはなぜ?失敗談から学ぶ3つの理由
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転職をくり返した元歯科衛生士が「なぜ歯科衛生士がすぐに辞めるのか?」早期退職が続出する理由についてリアルに語ります。

新卒の歯科衛生士や復職を希望しているパート歯科衛生士がすぐに辞めてしまう理由は「人間関係・教育サポートの不足・過酷な労働環境」この3つに大別されます。

多くの労力とお金を費やしてやっとの思いで入職してくれた貴重な歯科衛生士を早期退職させないためにも、辞めてしまう理由について今一度考えていきましょう。

この記事でわかること

・なぜ歯科衛生士は長続きせずに早期退職が続出するのか

・すぐに辞めてしまう歯科衛生士の心境・本音

・歯科衛生士の定着率アップのために今すぐできる対策法

目次
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歯科衛生士がすぐ辞めるのは3つの理由がある

新卒の歯科衛生士や復職を希望するパート歯科衛生士などがすぐに辞めてしまう理由は大まかに以下の3つであると考えています。

  • 人間関係
  • 教育サポートの不足
  • 過酷な労働環境
ズルママ

上記3つの理由で早期退職を決断する歯科衛生士がほとんどを占めます。

特に人間関係については大きな部分を占めていると私は確信しています。反対に言えば優しい院長となんでも質問しやすい柔らかな物腰のスタッフが揃っていれば「すぐに辞めたい」とは中々思わないはずでしょう。すくなくとも私はそうです。

例えば診療が忙しいからと、つい感情的にスタッフに対して怒鳴ってしまったり、経験がある歯科衛生士を新規採用したからといって「言わなくてもわかるだろ」となってしまったりなど、新人に対する教育環境が不足していませんか?

具体的にはどのような環境がすぐに辞めてしまうスタッフを量産してしまう原因となっているのか、もうすこし詳しく掘り下げていきましょう。

理由①|人間関係が悪い

人間関係の悪さとは、つまり「殺伐とした雰囲気を醸し出す歯科医院」のことを指します。

新しく入職した歯科衛生士さんや歯科助手さんが「ここって、もしかして人間関係が悪いのかしら…」と居心地が悪くなってしまう歯科医院の具体例を挙げていきます。

  • 院長が感情的になり、スタッフを怒鳴るシーンが多い
  • 主任や先輩衛生士が厳しく「学校で習ったよね」を連発し、質問しづらい
  • スタッフと院長の間で感情的なバトルのやり取りがある
  • スタッフ同士で仲がよろしくない雰囲気を醸し出している
  • 明らかに優遇されているスタッフがいる(院長のお気に入り)

「自分の歯科医院にも当てはまるわ」という方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

「院長とスタッフ」または「スタッフ同士」でピリピリした空気感は新人だからこそ敏感に感じ取ります。

そして新人スタッフは新人というだけで肩身の狭い思いをしているのに、ここからさらに萎縮してしまい、業務に関する質問がますますしづらくなってしまいます。

理由②|新人教育が不足している

そうでなくても診療時間は忙しく、新人や復職パートの方など歯科衛生士業務にあまり慣れていない方が診療時間内に質問できる隙はなかなかないでしょう。

また診療が終わっても過酷な労働環境から疲れ果てて「昼休憩くらいは静かに居させてよ!」と言わんばかりにチェアでふて寝してしまうスタッフもいます。

これでは新人が質問ができず、業務内容がうまく把握できず成長も停滞してしまうでしょう。

また、私自身のケースですが 【体験談】人間関係で歯科衛生士を辞めたい!新卒で退職した結末 でも執筆した通り、十分に指導されていないまま即本番環境(しかも相手は患者さん)で対応せねばならない環境は心身ともにキツかったです。

新人に対する十分な業務内容を教えられるようなシステムが不足しており、日々のこなさなければいけない業務だけに追い付くので手一杯だという歯科医院では、早期にリタイアしていく歯科衛生士・歯科助手が後を絶ちません。

それでも一部の要領がよい世渡り上手な歯科衛生士・歯科助手は長続きするケースもあるでしょう、しかし大半の女性スタッフはこの時点で辞めていく方もおられるはずです。

辞めていくスタッフの母体が多ければ、長続きしてくれているスタッフに対しても本来やらなくてもよかった仕事が増えてしまいます。

例えば何回も新人教育をし直したり、また常に新人がいる状態なので日々の業務がうまく回なかったりと、必ずしわ寄せがいきますので、結局スタッフ全員が去って行くケースもすくなくありません。

やはり相当の努力と根気が必要ですが、コツコツとスタッフの定着率を高めていくことが歯科医院の安定的な経営へつながるでしょう。

理由③|過酷な労働環境

新卒歯科衛生士の方や経験が浅い復職歯科衛生士の方などは、そもそも経験値が低いだけなのでシンプルに練習不足さえ改善すれば立派なプレーヤーへの成長が見込めます。

しかし、歯科医院スタッフの多くは長時間労働を強いられています。私が正社員時代だった頃を考えてみると、朝は大体8:15から掃除・準備を始めて、夜は20時過ぎに診療がやっと終わり、その後夜の片付けを終えて、21時前に帰るパターンが多かったです。

冷静に考えると、通勤時間を除いても12時間拘束されますし、ここに通勤が加わると14~15時間拘束となるスタッフもたくさんいらっしゃるのでは。

これでは、よほどモチベーションが高いごくごく一部の体育会系歯科衛生士以外はもう毎日の業務をただこなすだけでもいっぱいいっぱいになってしまっても仕方がないと私は思います。

昼休憩に予防処置や印象採得などの練習をする気力、そして体力の両方がどんどん下がり続け、パフォーマンスレベルも落ちてしまっても不思議ではありません。

「抜群の根性と体力があって、なおかつ賢い衛生士しかうちはいらないんだ!」と断言できる院長先生であれば、これまで通り、なにも変えることなくどんどんとスタッフを採用し続けていけばよいでしょう。

すこしでも疑問を持たれたスタッフ採用・教育担当の方がおられましたら、下記に雇われ歯科衛生士の立場から考えてみた歯科衛生士がすぐ辞めずに長続きするための対策法を考えてみましたので、ご参考ください。

歯科衛生士の定着率アップのために今すぐやれること

上記の理由を見て「平均的なモチベーション(歯科衛生士全体の90%位がこれに当てはまるでしょう)の歯科衛生士が長く勤めてくれるには、何をどう改善したらよいのだろう…」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

今すぐにもできる「歯科衛生士が定着率アップするための対処法・対策」をたくさんの歯科医院を見てきた私が考えてみました。何かのヒントになれば幸いです。

人間関係の悪さへの対策法

歯科医院という狭い世界の中での人間関係の悪さはすぐに改善できるものではありませんよね。

そうであれば、せめて診療時間内だけでもスタッフ間の連携が取れやすいように「業務上のやり取りはマメに行う」など診療を円滑に行うルールを院長自身が率先して決めることが必要だと私は思います。

ちなみに女性スタッフ同士だけで取り決め事などをしても、ぶっちゃけまとまらないことが多いです。

皆自分が嫌われたくないので遠慮してなあなあなミーティングになることが多いです。ここは社長である院長がバシッと大人のルールを決めて下さい。

もう1つは新人にあたる方にあらかじめ「ごめんね、皆忙しくって診療内はピリピリしていると思うけれども、時間外にできる限り答えるから聞きたいことがあればメモしておいて後で聞いてくれると助かるわ」と、新人を思いやる声かけを1日につき最低でも1回は行うことです。(毎日やることが肝)

何もできないであろう新人にとっては、そもそも「ここに居ても私は迷惑じゃないだろうか…」と不安がっている場合がありますので、先輩や院長のささいな一言が救いの言葉だったりします。

教育システムが整っていない際の対策法

これ複数件渡り歩いてきた私自身の主観的な経験になるのですが…。そもそも、業務マニュアル、置いていますか…?

私の経験上「とにかく先輩から言われたことをメモに取って」と、メモ推奨の歯科医院が圧倒的に多かったです。

要するにマニュアルなどはなく、その都度新しいことを覚えるたびに手書きのメモをひたすら取っていました。

メモを取る新人って「頑張っている・勉強している」ように見えるから、なんとなくいい風に思えるんですけど、実は教えるスタッフによってやり方が違うことが多々あり、メモを続ける新人の身としては毎回混乱していました。

しかも教えてくれたスタッフ自体が急に飛んでしまうことも多々ありました…。

なので、患者導入から根管治療のアシスト、衛生士の業務・管理記録すべてにおいて統一されたマニュアルを作って欲しいのが新人の切なる願いです。

もちろん、マニュアルはパソコンで文書書きしてくださいね。時代とともにやり方が変わるのが普通なので、パソコンなら修正点をポチッと変えるだけ。

令和になってもまだまだ手書き推奨の歯科医院が多いかと思いますが、マニュアルはパソコンで管理をお願いします。

「そんな、マニュアルを1から作るなんて面倒くさい!」と思われた新人教育担当の方もいらっしゃるでしょう。でも、すこし考えてみて下さい。

今までたくさんのスタッフが辞めるたび、ずっと同じ業務内容を都度新人に教えてきたんですよね?

マニュアルがあれば「あれ、○○って、教えたっけ?」とうっかりすることもなければ、すべてのスタッフが○○さん(新人)はここまで仕事内容を把握してくれているといったことが一目瞭然で共有できますし、いいこと尽くめです。

新人にとってもあらかじめ渡されたマニュアルはメリットがあります。なにせ、メモを取る量が圧倒的に減るはずなので、紙ではなく、診療室全体を見渡せる時間が圧倒的に増えますので先輩方のやり方が自然と盗みやすいです。

「先輩歯科衛生士が、こんなケースにどうやって対処しているか?」など、技術や患者さんへの接遇をより身につけられやすいのです。

ぜひ、手書きメモを取らせるのではなく、歯科医院側でパソコン上のマニュアルを作成することを検討してみてください。

労働環境の対策法

まずは一般的な会社員と同様、1日8時間労働を遵守できるよう、すべてのスタッフのシフト調整を切に希望します。

ズルママ

特に配慮して貰いたいのが17~21時の時間帯。

オフィスOLならば帰れる時間に、実は私たちスタッフも本音を言うと帰りたいです…。

ズルママ

歯科医院にとって、仕事帰りの会社員や学生が殺到する17~21時が1番忙しい時間帯なのは、わかっているんですけれどもね…。

この時間帯は育児が落ち着いた年配の歯科衛生士さんや学生さんなどをバイトとして雇い、正社員スタッフを惜しみなく早上がりさせられる歯科医院は、スタッフ想いの本当に素晴らしい医院だと私は思います。

間違っても朝8時出勤の夜21時上がりが通常サイクルとなってしまわないように気を付けてください。それが当たり前になってしまうと、結婚・出産を機に歯科衛生士は辞めてしまう方続出がしてしまいます。

ちなみに…40.50代のベテラン衛生士がたくさんいる歯科医院を見たことが、私は未だかつてありません。皆、過酷な労働環境から結婚・出産を機にバンバン辞めていきます。

40.50代のベテラン主婦衛生士がいないことも、20.30代の若い歯科衛生士たちがバンバン辞めていく要因になっていると私は考えています。

なぜならば「自分の今やっている仕事と育児・家事の両立ができている未来が全く想像できない」からです。新人歯科衛生士は輝いて働いている先輩の姿を見て、その背中を自身の未来の姿と重ね合わせて、はじめて自分のキャリアを描けるのです。

「ちゃんと仕事もバリバリしながら育児や家庭のことも両立できているよ!」という身近な先輩の事例がなければ、新人にとってはまったく未来の想像がつかなく「すぐ辞めう」サイクルに拍車がかかる一方でしょう。

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